せんべい掲げてねこが来た!って言ってるみたいな」
「ねこが、来た……?」
意味がわからなくて首を傾げると、
「んー、まぁわかんないならいいや。あ、それよりさっきの話の続きなんだけど――」
「ちょっと待った!」
俺は慌てて美鈴ちゃんの言葉を遮ると、
「えっと、確か『猫耳』でしたよね? 俺にその話を持ちかけてきたのは……」
「そうよ。私があなたにこの話を持ってきたの。アクリルキーホルダーの件も含めてね」
「でもなんで俺なんですか? 他にも男子はたくさんいると思うんですけど……」
「もちろん理由はあるわよ。まず1つ目に、私は2年生だから3年生の教室に行くのには抵抗があるし、他の人だと私のことを怖がっちゃうかもしれないじゃない?」
2年生……まぁ確かに先輩ではあるんだろうけど……。
「それと2つ目の理由としては、私もあなたのことは信用してるからよ。この前のことといい、あの事件のことといいね」
「そ、そうなんですか……」
なんかこう言われると照れるものがあるな。
「それでどうする? 一応、今週中に返事を聞きたいところだけど……」
「……わかりました。やってみます」
「本当!?︎ ありがとう〜!」
せんべいねこ アクリルキーホルダー
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執筆者:pamyupamyu