名前の無いおばけ
名前募集中(^^
;）
「さて、どうしたもんか……」
「うーん……」
現在俺とルリ姉は頭を悩ませていた。
それは目の前で寝ている赤ちゃんの世話の仕方についてだ。
今日もいつも通り仕事に出ようとしたのだが、突然家の電話が鳴り響いたのだ。
出てみると相手は以前お世話になった産婦人科の女医さんだった。
なんでも出産予定日を間近に控えた妊婦さんの容態が悪くなり緊急搬送されたらしい。
その妊婦さんの子供が難産らしく、医者としてはぜひ手伝いに来て欲しいという事だった。出産に立ち会うなんて初めての経験だし、ましてや人様の子供の出産を手伝う事になるとは夢にも思わなかった。
でもまあ困っている人の頼みなんだから断るわけにはいかないよな…… という訳でこうして俺は今病院に向かっている最中なのだが……
「まさかこんな展開になるとはね～」
隣ではルリ姉が苦笑いを浮かべながら呟いていた。
「まったくだよ、昨日まで元気そうにしてたのにいきなり入院してるんだもんなぁ……なんか悪い病気とかじゃないといいんだけど……」
「大丈夫よきっと、この子だって産まれてくる時くらい静かにさせてって言ってるんじゃない？」
「そうだといいけど……」
そんな話をしている間に病院に着いた。
受付で女医さんの名前を告げるとすぐに病室へと案内してくれた。
病室に着いてドアを開けるとそこにはベッドの上で苦しそうな表情を浮かべながら横になっている女性とその傍らで不安げな顔をする若い看護婦さんの姿があった。
「こんにちわ！ 突然押し掛けちゃってすいません」
「あらあなた達は？……ああ、確か前にも来てくれたっていう助産婦さん達よね？ ごめんなさいね、こんなところまで来てもらってしまって」「いえ、気にしないで下さい。それでそちらの方は？」
「えっと……彼女は私の助手をして貰っている方です。本当は私がここにいないといけないんですがどうしても手が離せなくて彼女にお願いしたんですよ」
「はじめまして、私は看護助手をしている者です。よろしくお願いします！」
